4000年以上前から取引され、世界で最も古い交易品の一つとされる「乳香」。Tales of the Arabian Nightsでは、乳香にまつわるヒストリー、カルチャー、ウェルネスなど、ちょっとしたエピソードをアラビアンナイトのように物語っていきます。
高貴で神秘的な「乳香」の香りは、かつてエジプトのファラオ、ソロモン王やアレキサンドロス大王、ローマ皇帝たちを魅了しました。このアラビア半島の南で採れるハッピーアラビアと呼ばれた香りには、4000年の歴史と浪漫があります。
古代メソポタミアをはじめ、紀元前14世紀の古代エジプトのファラオ、ツタンカーメン王の墓からも乳香が見つかっており、オリエント文明やローマ帝国では宗教儀式で使用するなど古くから使用されてきた香りです。
紀元前の権力者たちの乳香への強烈な憧れは、やがて乳香交易へと発展し、徐々に海のシルクロードの原型が形作られて行きました。
アレクサンドロス大王も少年時代にその香りの虜になり、産地である南アラビア半島の征服を夢見たと伝えられています。大王の産まれたマケドニアやローマ帝国など地中海世界と乳香の交易によって繁栄したシバ王国というシバの女王が治める国がありました。