Tales of the Arabian Nights No.3「シバの女王がソロモン王に贈った乳香」 

4000年以上前から取引され、世界で最も古い交易品の一つとされる「乳香」。このアラビア半島の南で採れるハッピーアラビアと呼ばれた香りには、4000年の歴史と浪漫があります。Tales of the Arabian Nightsでは、乳香にまつわるヒストリー、カルチャー、口腔美容など、ちょっとしたエピソードをアラビアンナイトのように物語っていきます。

シバの女王とソロモン王の物語は、古代の聖典である『旧約聖書』に登場する逸話です。シバの女王は、紀元前10世紀ごろに王国を統治していた女性でした。彼女は非常に知恵と美しさで知られており、他国の支配者たちも彼女の評判を聞きつけて彼女に会いたがっていました。

一方、ソロモン王は、イスラエルの最盛期を築いた偉大な王で彼は知恵と富を持ち、世界中から彼の知恵を求める人々が集まりました。

シバの国は当時、乳香によって繁栄し‘ハッピーアラビア’と呼ばれていました。陸路と海路でさかんに交易を行っていた女王は、ある日タームリーンという豪商からソロモン王の名声と知恵を聞き、彼に会うためエルサレムへ長い旅へ出発します。女王は自国の特産である上質な乳香のほか、多くの贈り物とともにソロモン王のもとを訪れました。

ソロモン王は女王を歓迎し、彼女の贈り物に感謝し、彼女との対話は長く続き、知識や経験を交換しました。女王はソロモン王の知恵と洞察力に非常に感銘を受け、彼の国との友好関係を深めることを望みました。

彼女の帰国の際、ソロモン王は彼女に更なる多くの贈り物を与え、ソロモン王の知恵と富の一端を象徴していたと言われています。女王は感動し、国に帰ってからもソロモン王との友好関係を維持したといわれています。

シバの女王とソロモン王の物語は、互いに異なる文化と国家間の友好関係と交流の重要性を示しています。彼らの出会いは、知識と富の共有、および異なる地域間の理解と尊重を促すものとなりました。

ソロモン王への贈り物として乳香が献上されたという伝承や逸話は、実際に存在し乳香は、その香りと高貴な特性から、貴重な贈り物とされ、ソロモン王は、自らの富と名声を高めるために使ったと言われています。乳香は、古代の王たちや宗教的な儀式でよく使われた香りであり、ソロモン王の贈り物としての価値を高めました。 

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