お釈迦様も耐えられなかった弟子の口臭

日本の口腔ケアの始まりは、6世紀の飛鳥時代(592年頃)の仏教伝来に伴うと伝えられています。口臭について、こんなエピソードがあります。

お釈迦様は自分の弟子の口臭に驚いて、木の枝で口を清潔にするように指導しました。これが歯木(歯ブラシ)の由来になったと言われています。 木の枝の先端を噛み砕いて繊維状にして口腔ケアをしていました。

厳しい苦行に耐えたお釈迦様の精神でも口臭には耐えられなかったのですから、一般人の私たちが耐えられるはずはありません。仏教では、身体の清浄さは心の清浄さと密接に関連していて、心身を清めるためにはまず口腔の衛生を保つことが重要視されています。口は身体の入り口であり、食べ物や言葉が通る場所です。口腔の清潔さは心身の健康と調和を促す重要な要素とされています。

匂いは嗅覚によって感知され、脳の嗅覚系統と密接に関連している海馬や辺縁系などの部位に情報を伝えます。これらの部位は情報の処理や感情、記憶の形成に関与しており、匂いによって引き起こされる刺激は深く脳に刻み込まれ、他の感覚と連動して記憶を呼び起こすこともあります。特定の匂いが過去の体験や場面と結びついている場合、その匂いを嗅ぐことで関連する情景や感情が蘇り、一生忘れることがないとされます。

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