「ナショナルジオグラフィック」は中立的で信頼性の高い科学雑誌として知られ、世界で最も多く読まれているジャーナルの一つ。
その中で「細菌のはたらきパーフェクトガイド」において、お口の細菌と健康について詳しく取り上げられています。
免疫学博士の著者によると、私たちの身の回りに存在するほとんどの細菌(常在菌)は無害であり、実際に私たちの免疫系の強化に貢献していると説明されています。殺菌より共存を目指す新しい考え方が広まってきました。以下はその一部の抜粋です。
「お口内の善玉菌の働きにつて。口内に存在する多くの細菌は実は無害で、中には食べ物の消化や歯茎と歯の健康維持を助ける細菌もたくさんいます。
食べ物の消化は口から始まり、細菌はこの過程においての生成に関与しています。血圧の調節に役立つ一酸化窒素の生産は、口内の細菌が野菜に含まれる硝酸塩を処理する作用からはじまる。
善玉菌は免疫系に過剰な反応を抑え、免疫系を悪玉菌の有害な活動に対抗するサインを送ります。つまり善玉菌は天然の抗生物質ペプチドを生成し、真菌や一部のウイルスの拡散を抑制するのに役立っているわけです。
健康を維持するために、細菌は敵ではなく協力者と見なすべきです。多くの細菌は大切な存在であり、私たちの関心と栄養を必要としていて、彼らはメンタルヘルスにも影響を与る健康に不可欠な存在です。細菌はもはや、退治するバイ菌ではなく大切なお客様。私たちの健康は細菌たちのご機嫌に影響されると言えるでしょう。」
季節外れのインフルエンザ流行は、新型コロナウイルスの流行に伴い過剰な殺菌と消毒が行われた結果、免疫力の低下につながったと言われています。
もちろん、手洗いや体の皮脂や汚れを洗浄して清潔を保つことは重要ですが、細菌を過度に怖がらずに、うまく付き合っていく事が大切です。特に口腔内の粘膜は非常にデリケートで、皮膚に比べて経皮吸収率が42倍も高いため、殺菌剤の頻繁な使用については疑問が残ります。
毎日のスキンケアに殺菌剤を使用しないのと同様に、オーラルケアにおいても殺菌よりクレンジングに焦点を当てることが大切だと私たちは考えます。
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